2018-01-01から1年間の記事一覧

Star Inn Tokyo日記 16(最終回) 陳謝

本日、契約上のすべての業務が終了した。というわけで、現在の私はもう東京にはいない。二十日ぶりの懐かしき我が家で胡座をかいてこれを書いている。東京と違って、こちらの夜はかなり涼しく静かなので、久しぶりに接すると随分感覚が違う。あと空気が美味…

Star Inn Tokyo日記 15

平成最後の夏も終わりかけのところまで来ているが、それはしょせん日本だけの事情。海一つ隔ててしまえば年号などさしたる問題ではないということのようである。そんなわけで今日も新しい人の実働状況に目を配りつつ、せっせと外国人の皆様相手に慣れない英…

Star Inn Tokyo日記 14

目新しい話ができた。 今週から、新しく入った新人さんがやってくることになった。というわけで、現在実働担当の私が、彼ら彼女らの指導を行うこととなった。いったい何の冗談だろう、と思わなくもないが、そもそも人手が足りないから私が雇われたのだし、経…

Star Inn Tokyo日記 13

今更ここに書くまでもないが、戒めとしてあえて。昨日更新し損なった。ついに丸一日空きを作ってしまった。いや、今までだってちょくちょく日付超えてから更新した記事があるからそれも今更なのだが。しかし、自覚は必要だ。なぜ忘れてしまったのかは皆目見…

Star Inn Tokyo 12

この日記も十を超えたので、仕事上の確認があったのも兼ねてざっと今までの記事を見直してみたのだが、存外日付を超えていたり、ちょっと内容がかぶってたり、なんだこんなもんか、という感じだった。しょせん一人仕事だから、ちょくちょく詰めが甘い。日付…

Star Inn Tokyo日記  11

八月もとうに後半に入り、少しずつ夜が早まりだした。あちこちに、鳴き終わった蝉の死骸が転がっている。盆も通り過ぎてしまうと、なんだか妙にさびしげな雰囲気だ。ここは相変わらずの客入りで、退屈も鬱屈もないが。 昨晩少し夜更かししたので起きるのが遅…

Star Inn Tokyo日記 10

慣れてきたといっても、それでもまだたった10日。生来の性質も相まって、やり落した仕事が日々ちょくちょく出てくる。そういう時、友人兼上司がカバーしてくれるのがありがたい。彼はいつもここにいるわけではないが、いるときは何かしら助けてくれるし、い…

Star Inn Tokyo日記 9

昨日は随分たくさんのお客がいたが、今日はその大半がチェックアウトしたので昼の間は随分閑散としていた。掃除なんかはむしろその方がやりやすいのだが、それでも昨日の反動は残る。ビールの空き缶がごろごろ転がるゴミ箱を見たときには、宴のあと、という…

Star Inn Tokyo日記 8

遅くにチェックインのお客を待っている間、国籍入り交じるお客たちと話し続けていたら、気づけば日付を超えていたことに気づいたので急ぎの更新である。それでも面白いことはあった。というか、お客と話していることがもう楽しい。自分のこと、相手のこと、…

Stra Inn Tokyo日記 7

昨日更新し損なったので、本日二度目。 お付き合いよろしくどうぞ。 さて、前回のに書いたとおり、昨日から今日にかけては実に荒れた時間を過ごしていた。だもんだからStar Innに辿り着くやいなや確保してあるベッドに荷物を放り出し、残された気力を振り絞…

Star Inn Tokyo日記 6

さて、昨日は更新をし損なった。なぜかと言えば、深夜に飲みに誘われて出かけていき、そのまま夜明けまで(冗談抜きに)飲み続けていたがためである。昔の馴染みに初対面の店員さん、さらには別テーブルにいた誰とも分からぬ大人たち、その場にいた誰も彼も…

Star Inn Tokyo日記 5

間もなくバイト開始から一週間。そろそろ、長期で泊まっているお客とは込み入った話もできるようになってきた。趣味が似通っていたというのもあるが。アニメ大国に生まれて本当によかった。おかげで話題がすぐできる。 きょうはたまたま新規のお客がいなかっ…

Star Inn Tokyo日記 4

よく、悪い星の巡り、なんて言い方をする。昨日は最後の最後、まさしくそんな感じだった。単純に言うと、クレーマーがいらっしゃった。就寝直前のことだったので、疲れ果ててそのまま眠り込んでしまった。このブログの記事すら書き終わった段階でのことであ…

Star Inn Tokyo日記 3

お客がやってくるのを待っている間、なにもせずにフリースペースでぼうっとしていると、上の部屋で泊まっている客が立てる物音が聞こえてくることがある。多分、連日秋葉原に出かけている長期のフランス人が立てているのだろう。荷物を買いすぎたから送るの…

Star Inn Tokyo日記 2

バイト三日目。初めてほぼ全部一人で作業した。ここでの寝起きも存外すぐ慣れたが、それでもやってくるお客と相対するときはかなり緊張する。なぜならほぼ全員外国人だから。TOIEC450の拙い英語力じゃあ、Google翻訳が手放せない。それでもやりきれるから、…

Star Inn Tokyo日記 やってみよう。

約一ヶ月更新を止めた間に、世間はすっかり夏休みになった。今年はどこもかしこもやたらと暑い上に、なにやらあちこちで災害だ事故だと大騒ぎしている。幸いにしてそういったものと縁のない平和な生活をしているが、思いを馳せるとはなかなか難しいものだ。 …

好きなもの? フィリップ・マーロウ

この間、文豪について書いたが、その続き、でもないかもしれない。 せっかくこんなことをしているし、たまには偉そうなこともしてみたくなった。 私の好きな作家と、その作品について、ここに書いてみたい。 作家の尊名は、レイモンド・チャンドラー。 そし…

想像と文豪と創造

最近バイト終わりに煙草を吸うのが完全に習慣と化した。以前煙草を吸い始めたという話をしたら、年上の知り合いに「習慣になるから止めておけ」と言われたが、なるほど正しかった。だからどうと言うこともないのだが。しかし実際のところ、夜まで働いたバイ…

今は仮面を被っていても

昨日、関東から近畿までが一気に梅雨入りしたそうだ。またしばらく、洗濯物が干しづらくなる季節になる。それが過ぎれば、虫が湧き汗の噴き出す暑い夏。思い描いただけで、冷房にかかる電気代が気にかかる。昔はもう少し、心躍った季節だったが。大人になっ…

春より温い、暖かさによって

脳味噌が、ぼんやりする。早起きしたせいだ。 窓の閉め方が甘かったのか、今朝6時頃、ぐっすり眠り込んでいる私の部屋の中にハチが侵入した。鬱陶しい羽音を撒き散らかし、閉め切ったカーテンの内側でばたばた暴れて私を眠りからたたき起こした。ぶち切れた…

早朝のトイレ掃除後に私が考えていること。

現在午前六時半。窓の外の太陽がやたら眩しい。 徹夜は、まあ当たり前だが、体に悪い行為だ。まして朝の五時半に部屋と風呂とついでにトイレの掃除までやったら、体内時計がめちゃくちゃになること必至。 昼が不安だ。 思いっきり寝そう。というかもうやや眠…

「ニンゲン」と書いて「面倒なヤツ」と読む。

とかく、自分自身とは難儀な存在である。 油断するとすぐ、ろくでもないことばかり考えているからだ。 一人でいる時間が昔より長いせいだろう。近ごろ、頻繁に考え事をするようになってきた。それも大概の場合、あまり前向きとは言い難いことだ。 考え事の入…

ある女との決着。

我と我が身に突如襲いかかったあの厄災より早二週間以上。ようやっと少し、心の傷も癒えてきた。 なんてことは未だない。あるわけがない。あってたまるか、そう易々と。 実はあの後、どうにも色々問題が残っていて気持ち悪いままだったので、あの女に電話を…

とある女の話

さて、平成30年。西暦2018年。皇紀2678年。 年明け一発目の更新なのだが、しかし今回書こうと思った一件をどう書いたものか、私は今少し悩んでいる。直裁に書くべきか、あるいは迂遠に経緯からちまちまと書いていくか。性分に合っているのは前者なのだが、し…