Star Inn Tokyo日記 5

 間もなくバイト開始から一週間。そろそろ、長期で泊まっているお客とは込み入った話もできるようになってきた。趣味が似通っていたというのもあるが。アニメ大国に生まれて本当によかった。おかげで話題がすぐできる。

 

 

 きょうはたまたま新規のお客がいなかったので、昼中ずっと掃除に勤しんでいた。ここはさして広いというわけではないのだが、やはり人が泊まる場所である以上、ゴミや埃がひっきりなしに出る。特に髪の毛。コロコロをかけると、色とりどりの髪がくっついてきてすぐに埃が取りにくくなる。いつも自分の家でかけるときは、自分の短い黒髪しかくっつかないから違和感だらけだ。そういう細かいところも、民泊ならではと言うべきか。

 掃除の常で、やり始めるまでは億劫だがやり始めると最後まで基本止まらない。箒で掃き、ワイパーで埃を取り、備品を確かめ、水回りもブラシで擦り、ゴミ箱の中身を圧縮する。大体これがワンセットで、ここは二階建てだからこれが二回。これが最低限だ。あとは、時々で+α。今日は泊まりの用意がなかったので、他にも色々独自にやってみた。自分もここで寝泊まりしているし、綺麗にしておきたいという気持ちは少なからずある。それにしても、一人暮らしをしていて本当によかった。掃除がさして苦痛な作業にならない。ついでに言えば洗濯も。

 やはり、個人的にはこれからも一人暮らしを推奨していきたい。もっとも、この都心じゃあそれも難しいが。駅前の不動産屋が出している広告の家賃は、今の住処の二,三倍がデフォルトで驚愕する。

 

 今日の弊害。掃除に精を出したらわりに疲れてしまい、夕飯を食べた店の写真を取り損ねた。ちなみに今日の夕餉は、ここからほど近いところにあるラーメン屋「とぶよ~ラーメン」でいただいた。一般的なラーメンではなく、いわゆる二郎系に系統の近い、油多めで極太麺の店だが、若さの前には別に問題ない。美味しくいただいた。

 

 

 東京は酷く暑い。歩いているだけで汗がにじみ出してくる。

 今の住処が懐かしい。あっちはすくなくとも、夜は大分過ごしやすくなるからだ。

 青砥には青砥の良さがある。

 道を歩くたび、空を仰ぐたび、そう考える。