Stra Inn Tokyo日記 7

 昨日更新し損なったので、本日二度目。

 お付き合いよろしくどうぞ。

 

 

 さて、前回のに書いたとおり、昨日から今日にかけては実に荒れた時間を過ごしていた。だもんだからStar Innに辿り着くやいなや確保してあるベッドに荷物を放り出し、残された気力を振り絞ってさっと歯だけ磨き、あとは昼まで眠りこけた。起きたのは昼の一時のことである。外はしばらくぶりに見る眩しい青空が広がっていた。こんな日に限っていい天気なのはいったいなぜなのか。ろくに堪能できなかった。まあ、空が狭いこの東京じゃ、堪能と言ってもしれたものだが。

 もそもそと買っておいた弁当を食ってから、業務開始。さすがにいい加減あらかた覚えたので、ちゃきちゃき済ませることにした。しかし掃除だけは、少々念入りにやった。油断しようものならほんの少しのうちに、あっという間に備品はなくなり、そこら中埃と髪の毛が落ちているようになってしまう。最近思うのは、よく本に出てくるメイドさんたちだ。彼女らは日々掃除に勤しんでいるというイメージがあるが、金に物言わせて建てられた無意味に大規模な豪邸なんぞで雇われていたら、きっと四六時中掃除し続けても足りるまい。人間一人の生活など、十畳もあれば十分すぎる。ワイパーでベッドの下にたまった埃をかき出しながら、そんなことを考えてくしゃみが出た。

 

 

 いかんせんこの職場は全体的に埃っぽいので、アレルギー持ちの私にとってはそこがキツい。ベッドメイキングなどしていると、気をつけないとすぐに埃が舞ってしんどい。しかしそうでもしないと作業が円滑に進まないことも多いから世知辛い。一応薬を持ってきてはいるのだが、ここ一週間ずっと鼻の通りが悪い状態だ。夜寝苦しいし、鼻づまり声でみっともないし、ドラッグストアで点鼻薬の一つも買ってくるべきかと思案中の夜11時。そろそろ鼻のかみすぎで、鼻の下がひりひりしそうな気配がある。ああ、やだやだ。

 

 

 ちなみに夕飯は、いわゆる横浜家系のラーメンだった。この職場に誘ってくれた友人(一応今は、この八月いっぱい限定ではあるが、俺の直属の上司という関係である)と行ったのだが、その友人にはえらく不評だった。まあもともと、油がどぎついものを好まない人間なのだが。ちなみに私は普通に食べた。一人暮らしの自炊で作る丼の大味さに、バイト先の賄いで出てくるやたらと脂っこい揚げ物の類、そんな諸々に慣れてしまったせいだろうか。こういうときは、貧乏はしんどい。あんまり選べない。

 

 

 今日の新規のお客様は、日本人のご夫婦だった。それも珍しいことに、五〇~六〇代と思われるお年を召した方々だ。ダブルベッドのある部屋に、泊まっている。

 仲が睦まじいのだろう。一晩だけの滞在だが、ゆっくり過ごしてほしいと思う。